2025.06.04#SEOのこと
SEOのこと。改めて。もうググるだけじゃない!? AI時代の“検索”との付き合い方
こんにちは。タナカラの中村です。
SEOのこと。改めて。前回はAIの登場でSEOはどう変わるかということを書きましたが、今回はさらに一歩踏み込んで、私たち自身の“検索”の仕方がどう変わっているのか、どう対応すべきかについて考えてみます。
「検索」のやり方が変わってる
みなさん、何か調べものをするとき、どうしていますか?つい最近までは「調べる=Google検索」が当たり前だったのが、生成AIの登場で、何だか様子が違ってきているように思います。先日、うっかりGoogleの検索フォームに、AIに尋ねるように長々と会話文を入力して、途中で「あぁ、これってAIじゃない。Googleだった・・・」と気づいてやり直したことがあったんです。私自身、最近生成AIを使うことが増えている中で、Google検索を使う頻度がグンッと減っていることを実感した瞬間でした。
※Google検索に質問形式・会話文(いわゆるプロンプト)を入力しても、検索は可能です
これって、なぜだと思いますか?
Google検索の場合、検索キーワードを考えて、出てきた検索結果から気になるリンクを順番に開いて、「これかな?いや、これじゃない・・・」なんて探す必要があります。面倒じゃないですか?でも、生成AIなら普通に話しかけるように質問するだけで、AIが勝手にいろんな情報をまとめて教えてくれます。まさに「検索」との新しい付き合い方って感じです。

また、最近はInstagramやTikTokでグルメ情報を調べる人が増えているというニュースもよく見かけます。遅ればせながら私も、先日東京でランチを食べようと思った時に、Instagramで探してみました。魅力的な写真や動画が出るわ出るわ!Google検索や食べログなどのグルメサイトで探すよりも、視覚的にも楽しめました。これも検索との新しい付き合い方の一つと言えますね。
もちろんGoogleの対応中!
検索スタイルが目まぐるしく変化する中で、Googleも黙っているわけではありません。すでに「AI Overview」(前回のブログの時点では「SGE」だったのが、もう名称が変わっている!)という生成AI機能を検索結果に取り入れ始めています。従来の検索結果の前にAIがまとめた概要が出てくるアレです。リンクの羅列だけではなく、「探してるのはこれでしょ!」と直接回答してくれる形に進化しているんですね。
検索ツールは使い分ける時代に
もう検索は「Google一強」から「目的に合わせて使い分ける」時代に変わってきているようです。
- これが知りたい情報検索型
Google検索(〇〇の営業時間、電話番号、〇〇の場所など) - なんか教えて質問・相談型
ChatGPTやGeminiなどの生成AI(〇〇ってどういう意味?〇〇するためにはどうすれば?) - 見た目重視型
InstagramやTikTokなどのSNS(レストラン、観光スポットなど) - マニアックな専門情報追求型
専門サイト、フォーラムなど(技術情報、ディープな知識など)
このように整理してみると、用途・目的によって「検索」を使い分けるのが賢いようです。
「検索離れ」ってホントにあるの?
面白いデータを見つけました。(株)ヴァリューズの調査によると、検索エンジンを使う人の総数は実は増えているそうです。(ChatGPTの登場で検索行動はどう変化した?「検索離れ」の5つの要因)でも、一人あたりの検索回数や滞在時間は減っている。つまり、みんな検索はするけど、以前ほどガッツリ使わなくなっているようです。特に「〇〇について知りたい」という情報収集目的の検索が、生成AIやSNSに流れている傾向。これも「検索」との付き合い方が多様化している証拠かもしれませんね。
AI時代のSEO、今からやるべきこと
新しい「検索」との付き合い方に合わせて、SEOも変えていく必要があります。
- 大前提: 基本はやっぱり変わらない!
前回のコラムでも書きましたが、「価値ある情報を提供する」「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」というSEOの基本はAI時代になってもまったく変わりません。むしろ、AIもこういった基準で情報を判断するので、より大事になってくると思った方がいいです。質の高いコンテンツを作る、ユーザーのことを一番に考える、構造化データをちゃんと設定するといったSEOの基本は、これからも超重要です! - AIに使ってもらえるサイトを目指す
これまでは「検索結果の1位になる」がSEOの目標でしたが、これからは「AIの回答に引用される」ことも重要になります。GoogleのAI OverviewやChatGPTなどの生成AIは、信頼性の高いサイトから情報を集めて回答を作るため、検索エンジンに評価されることが前提です。
こうした動きに対応する考え方が「AEO(AIエージェント最適化)」です。AIが「この情報、使わせてもらうね」と判断できるように、コンテンツの質や構造を整えておくことで、AI経由でユーザーに届くチャンスが広がります。これも、AI時代の検索との新しい付き合い方のひとつです。 - Google検索以外の「入口」も意識した情報発信
もうGoogle検索だけに頼る時代ではありません。InstagramなどのSNSでも見つけてもらえるようにする、生成AIが情報を拾いやすいようにコンテンツを整えるなど、「あらゆる入口」から自社の情報にたどり着けるようにする戦略が必要になってきます。 - 地域のお店ならローカルSEOは揺るがない!
「近くのラーメン屋さん」「松本駅から徒歩10分のカフェ」といった地域に密着した検索は、これからもGoogle検索が強い分野だと思います。地域ビジネスなら、Googleマイビジネスをしっかり管理することは、これからも超有効な戦略です。前々回のコラムでも詳しく書きましたが、まだ使ってない方はぜひチェックしてください。
SEOのこと。改めて。Googleマイビジネスで検索結果を独占!無料でできる集客戦略
上手な「検索」との付き合い方がカギ
AI時代の検索とSEOについて考えてみると、結局は「時代の変化に合わせた『検索』との上手な付き合い方」が大事ということになります。検索の形が変わっても、ユーザーが「知りたい!」と思っている情報をちゃんと届けるという本質は変わりません。むしろ情報と届けるチャネルが増えてきているので、うまく整理して、いろんな入口から見つけてもらえるようにすることが、ますます重要になってきています。
そして、どんなに技術が進化しても「ユーザーファースト」の考え方は普遍です。検索エンジンのアルゴリズムがどう変わろうが、AIがどんなに賢くなろうが、最終的には「伝えたい人に、ちゃんと伝わるようにする」ということにつきます。
タナカラでは、AI時代の新しい検索との付き合い方や、それに応じたSEO戦略についてのご相談も承ります!「うちのホームページ、これからの時代にやっていけるのかな?」「AIに対応したSEOってどうすればいいの?」という方、ぜひお気軽にご相談ください。どんな時代でもお客さまのビジネスが前に進よう、全力でサポートいたします!